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新たな考察
保険営業は報酬制度だけでは変わらない、営業モデルを変える時(Insurance Business Academy Vol.1)

Insurance Business Academy Vol.1
報酬制度だけでは変わらない。
営業モデルを変える時だ。
プルデンシャル生命は、営業社員の報酬制度を見直し、完全歩合を撤廃し、固定給の比重を高める方向で改革を進めている。背景には、一連の不祥事を受け、過度な成果主義や営業文化を見直す狙いがある。さらに、ガバナンスや営業制度全体の改革も進められている。
この改革は、日本の生命保険業界にとって大きな転換点となる可能性がある。
しかし、私は一つの疑問を持つ。
報酬制度を変えるだけで、保険営業は本当に変わるのだろうか。
私の答えは、「NO」である。本当の課題は報酬制度ではない。
営業マン個人に見込み客の開拓を依存している営業モデルそのものにある。
営業マン任せの限界
日本の生命保険営業は長年、
家族・親族
知人・友人
紹介
人脈
を中心とした営業スタイルで成長してきた。優秀な営業ほど人脈を築き、高い成果を上げる。一方で、この仕組みは営業マン個人への依存度が高く、採用・育成・定着にも大きな負担を抱えている。
つまり、
保険会社が顧客を創っているのではない。営業マンが顧客を探しているのである。これが、日本の生命保険営業の構造的課題ではないだろうか。
世界では何が起きているか
海外では、営業改革の中心は「報酬制度」ではなく、「顧客との接点を会社が創る仕組み」に移っている。
例えば米国では、保険会社や大手代理店が、
コンテンツマーケティング
Webセミナー
AIを活用したデジタル広告
CRM(顧客管理)
マーケティングオートメーション
を組み合わせ、会社が継続的に見込み客を獲得し、営業担当者へ提供する仕組みづくりを進めている。
また、デジタル専業保険会社のLemonadeは、オンラインとAIを活用し、顧客獲得から契約までをデジタル中心で完結させるモデルを構築した。従来型営業とは異なるアプローチで成長している。
欧州の大手保険会社でも、顧客アプリやオンラインセルフサービスへの投資を進め、営業活動だけに頼らない顧客接点の強化を経営課題として位置付けている。
共通しているのは、
「営業マンが顧客を探す」のではなく、「会社が顧客との接点を創る」という発想である。
AI時代の競争力は「リード供給力」
AI時代には、営業の役割も変わる。
営業マンの仕事は、「見込み客を探すこと」
ではなく、「見込み客に最適な提案を行い、信頼関係を築くこと」
へ変化していく。そのためには、保険会社自身が
ブランドを育てる
業界レポートを発信する
YouTubeやSNSで情報提供する
セミナーを開催する
Webサイトで相談を集める
といった活動を通じて、継続的に見込み客を創出する仕組みが不可欠になる。
これからの競争力は、商品力でも、営業人数でもない。
「リード供給力」である。
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