INSIGHTS & RESEARCH
新たな考察
Global Risk Management
新しい海外危機管理の国際指針ISO31030 (Global Risk Management Report Vol.1)

ISO31030時代の到来
欧米企業は海外危機管理を刷新、日本企業も今こそDuty of Careへの対応を
近年、海外に社員を派遣する企業を取り巻く環境は大きく変化しています。
地政学リスクの高まり、感染症、テロ、自然災害、サイバー攻撃、政治的不安定など、企業が直面するリスクはこれまで以上に複雑化しています。
このような背景から、欧米企業では海外危機管理体制の見直しが急速に進んでいます。
ISO31030が世界標準へ
2021年に国際標準化機構(ISO)が公表した ISO31030(Travel Risk Management) は、海外出張・海外駐在・海外渡航に関するリスクマネジメントの国際ガイドラインです。
単なる安全対策ではなく、
リスク評価
渡航前教育
緊急時対応
安否確認
医療・避難支援
継続的改善
までを含めた包括的なマネジメント体制の構築を求めています。
現在、多くのグローバル企業がISO31030を基準として海外危機管理を再構築しています。
Duty of Careが企業の新たな責任に
欧米では企業には社員を守る法的・倫理的責任である
Duty of Care が強く求められています。
適切な危機管理体制を整備せず、社員が重大な事故や事件に巻き込まれた場合、企業は株主や社員、その家族から訴訟を提起されるケースも増えています。
海外危機管理は福利厚生ではなく、経営リスクそのものとして位置付けられる時代になりました。
日本企業の対応が急務
日本企業でも海外展開が進む一方、危機管理体制は従来型のままという企業も少なくありません。
しかし、
ISO31030への対応
Duty of Careの実践
安否確認体制
Crisis Management
Business Continuity
は今後、企業価値を左右する重要な経営課題になります。
海外危機管理は「事故が起きてから考えるもの」ではなく、
事故を起こさないための経営戦略です。
NEWS一覧へ